2017年。苦しい一年でした。
「やさしさとは」というテーマが大きく頭の中にありました。
「やさしさ」「おせっかい」「ホスピタリティー」似ているようで全く違うそれぞれの使い分けや意味を考える日々が続きました。
答えがそんな簡単にでるはずもなく、悩みに追い打ちをかけるような出来事ばかり。
その結果、あたしは意地悪だったし、乱暴で、やさしくできなかったし、あたしのことを嫌いになった人がたくさんいると思います。
すべての「愛」が薄っぺらく聞こえ、「信じる」なんて口のうまい人が言う言葉。
デリカシーのない人が多いし、もう何も人に話したくなかったし、心を開くなんてばかみたい、と思いました。
いいこともあった。たのしいこともあった。
それでも、立て直すのは簡単ではなく、消化できていないものが積み重なり、みるみるうちに心が腐っていくのを感じていました。
大きな転機は、10月29日のワンマンライブ。
あたしの歌を好きだと思ってくれている人が集まってくれました。あたしのことが好きだと思ってくれている人が集まってくれました。あんなに安心してステージに立てたのは初めてです。会場は本当にあたたかい空気でした。
不思議なことがあるもので、その日を境に何かが動き始めました。いままでのいろんなご縁やタイミングが繋がって、仕舞い込んでいた「本音」や「かなしみ」を話せました。それを大きな器で受け止めてくれました。大切な友達に、ありがとう。
そして、母の存在。
母との関わりをきっかけにあたしの歌が好きだという人が増えました。たけだあすかの音楽がこんなに受け入れられるものかと驚きもありますが、自分を好いてくれる人は思ったよりたくさんいて、好かれることの喜びのようなものを感じました。身内ノリや馴れ合いではなく、「好き」ということ。そうすると気持ちが穏やかさを取り戻し、「やさしさとは」というテーマについての答えが見つかりそうな気がしています。
うけうりですが、あたしは「独り」ではなく「一人」としていたいです。孤独では何もできません。「一人」として地に足着けて立っていれば、誰かを支えることができる、しあわせにできる、寄り添うことができる。そうやっていつかは大切な人の隣に並んでいられるような人間になりたいです。
きっとまたこの先、身の回りの変化に振り回されながら生きていくのだろうし、関わる人、身を置く環境も変わっていくだろうから、これがすべてではないでしょう。